PDF/CID研究室


【サンプルPDFのダウンロードコーナー】
フォントが埋め込まれたPDFです。
タイプバンク01/02/03/04(794K)
味岡伸太郎かなシリーズ(472K)
タイポスオールマイティ(403K)
漢字エディットキット(357K)
このれらファイルはAdobeAcrobat4.0日本語版で作成しております。
Acrobat4.0で作成したPDF1.3はAcrobat Reader3.0Jで開けない場合があります。
必ず、Acrobat Reader4.0をダウンロードしてご覧ください。
[Get Acrobat Reader]のバナーをクリックするとダウンロードサイトにリンクしています。


【PDFにフォントが埋め込めるとどうなるの?】
Adobe Acrobat4.0Jでフォントが埋め込めるようになると、PDFを送った先に自分の環境と同じフォントが揃っていなくても、まったく同じデザインでの表示と印刷が可能になります。また、アプリケーションやOSの環境による影響もありません。

【日本語フォントを埋め込めるAcrobatはいつ発売になるの?】
日本語フォントの埋め込みは、Adobe Acrobat4.0英語版から可能になりました。Adobe Acrobat4.0の日本語版は99年6月18日発売(詳しくはアドビシステムズ様のWebをご覧ください)。発売中です。

【どんなフォントが埋め込めるの?】
MacintoshもWindowsも、CIDフォントとTrueTypeの埋め込みに対応しています(OCFは対応していません)。埋め込みは基本的にAcrobatDistillerで行いますが、MacintoshのTrueTypeはAcrobatで埋め込みます(99年8月現在)。ただし、どちらも埋め込みを許可するフラグを持っているものに限られます。

【埋めみ可能フォントはどれくらいあるの?】
エヌフォーでは、すでに110書体の埋め込み可能フォントを発売中です。5月31日発売の新パッケージを加えると、117書体になります。パッケージ名は「ENFOUR TYPE COLLECTION タイプバンク01」「ENFOUR TYPE COLLECTION タイプバンク02」「味岡伸太郎かなシリーズ」「タイポスオールマイティ」です。

【かなの組み替えフォントは使えるの?】
Adobe Type Composer(ATC)を使用して組み替えフォントを作成するさい、使用したフォントが全て埋め込みに対応したフォントであれば可能です。(ENFOUR TYPE COLLECTIONのマニュアルに組み替えフォントの埋め込みは出来ないとありますが、事実と違いました。お詫びして訂正いたします。)
なお、ATCはMacOS8.5では使用できないとされていますが、欧文の組み替えが出来ない以外支障はありません。MacOS8.1以前で作成した組み替えフォントを使用しても良いでしょう。


【MacintoshでのTrueTypeの埋め込み方】
漢字エディットキット2.0で日本語TrueTypeを作成する時、そのフォントを
PDFファイルに埋め込めるかどうかを設定することが出来ます。この設定は
Macintosh用、Windows用のどちらのTrueTypeに対しても行えます。

漢字エディットキット2.0で作成したTrueTypeフォントを、MacintoshでPDF
に埋め込む場合、以下の手順で埋め込んでください。

 1)漢字エディットキット2.0で作成した埋め込み可能なTrueTypeで
   レイアウトを行う。
 2)レイアウトしたデータをPDFに変換する。
 3)変換したデータをAcrobatで開く。
 4)TouchUpツールでTrueTypeの部分を選択。
 5)ツールメニューから[TouchUp]の[テキストの属性]を表示。
 6)[埋め込み]にチェックを入れると埋め込まれる。
 7)PDFを保存。

TouchUp機能を使ったテキスト属性の変更は、1行単位でしかできませんが、
埋め込みたい書体の一部を選択して、埋め込みにチェックを入れると、その
PDFで使われている同じ書体で指定された部分は全て埋め込まれます。

なお、この方法で埋め込みの許可されたCIDフォントも埋め込めます。


日本語TrueType埋め込みサンプル(106K)

【ファイルが大きくなったりしないの?】
埋め込みはその文書に使われている文字だけをサブセットして行われるため、Illustratorでフォントをアウトライン化した場合に比べるとかなり容量を押さえられます。また、アウトライン化した場合のように中低解像度プリンタでプリントした時に文字が太ったりしません。

【フォントを埋め込んだPDFはAcrobatReader3.0Jで読めるの?】
AcrobatReaderの4.0が必要です。[Get Acrobat Reader]のバナーをクリックするとダウンロードサイトにリンクしています。


【埋め込まれたフォントが途中から表示されません。】
メモリの使用状況によって表示が不安定な場合があります。他のアプリケーションを閉じるか、再起動してから表示し直してください。また、ブラウザー上で上手く表示出来ない場合は、いったんPDFをダウンロードしてから表示してください。

【Windowsでも表示できるのでしょうか?】
Windowsでもまったく同じ状態で表示も出力もできます。Windowsユーザーの方も是非お試しください。

【PDFのフォント埋め込みとこれからのフォント運用】
Acrobat4.0のフォント埋め込みを応用した、PDF制作に最適のフォント運用法を考えてみます。

PDFWriterやソフトウェア単体からのPDF書き出しでは、PDFにCIDフォントを埋め込めません。PDFにフォントを埋め込むにはAcrobatDistillerによるPDF変換を行う必要があります。では、Distillerとはいったいどのような処理を行っているのでしょうか。

PDFファイルを作成する場合、画面で表示されている内容がPSドライバ(セレクタで選ぶLaserWriterやPSDriver, AdobePSなど)によってPSファイルに変換されます。次にPSファイルをDistillerで処理しPDFファイルに変換します。PSファイルはPSのスクリプトファイルでテキスト形式で記述されています。DistillerはPSファイルをPDFに変換する課程でフォント名をもとに、CIDフォントから必要なフォントの情報を取得し埋め込みます。

この仕組みはPSプリンタが、プリンタハードディスクに搭載されたPSフォントをラスタライズする仕組みとほとんど同じです。このことから、DistillerはPSプリンタやRIPに搭載されたPSのエンジンを取り出した、PDFを生成するソフトウェアRIPと位置づけることができます。この考え方からすれば、CIDのATMフォントはPSプリンタにとってのプリンタフォントに当たる役割を担うといえます。

これまでのDTPでは、Mac上ではビットマップで表示を行い、PSプリンタにプリンタフォントを搭載して出力を行うという方法が使えました。PDFでこれを応用すると、Mac上ではビットマップフォントを乗せてPSファイルを書き出し、PDFに埋め込み可能なATMフォントをインストールしてあるマシンでDistill(PDF変換)を行うという利用の仕方が考えられます。

エヌフォーでは、Distillを行うために埋め込み可能なATMフォントを搭載したマシンをDistillサーバと呼んでいます。このようなフォントの運用に最適な製品構成を準備中です。

さらにこの考え方を押し進めると、OCFフォントで作成したレイアウトデータからフォントを埋め込んだPDFを作成することも可能であることがわかります。つまり、OCFフォントで作成したデータから、いったんPSファイルを書き出し、その後に埋め込み対応CIDフォントを搭載したDistillサーバでPDFを生成するのです。
同じようにWindowsの置き換えフォントの設定を利用してデータを作成し、PSファイルを書き出してDistillするということも可能なはずです。
ただしこのような方法が可能なのは、OCFとCIDのATMフォントのPS名が一致する場合に限られます。


PDFに関するアンケート終了いたしました。
たくさんの方からのご協力いただき誠にありがとうございました。

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